眠りの質は、貧血と関係ある?
監修: 医学博士 湯本優
良い睡眠、取れていますか?
眠りの質と時間はとても大事だとわかっていても、忙しい中ではおざなりになってしまうことが多いですよね。
このページでは 「貧血」と「睡眠」の関係を紐解いて、より良い眠りを手にいれるヒントをお伝えします。
① 貧血で睡眠の質が悪くなる?
「疲れが取れない」「夜中に起きてしまう」「足がむずむずする」。
睡眠の質が悪いときによくある兆候です。
その原因の一つが「鉄分不足」。
実は鉄分には「血を作る」以外の仕事があり、脳内で「メラトニン」(睡眠ホルモン)、「セロトニン」(幸せホルモン)、「ドーパミン」(やる気ホルモン)を作るサポートもしています。
貧血で体の中の「鉄分」が足りずに 脳内物質がうまく作られないと、寝つきや目覚めの悪さ、ストレス、憂鬱(ゆううつ)、足のむずむずなどに繋がり、睡眠の質が悪くなってしまいます。
② 睡眠不足だと貧血になりやすい?
実は、良質な睡眠は、体の回復や免疫力の向上に加え、鉄分の吸収を助ける重要な役割を果たします。
鉄分の吸収や代謝は睡眠中に活発になるため、睡眠不足だとそれが十分に行われなくなります。
また、睡眠不足が続くと消化器系の働きが低下し、小腸での鉄分の吸収効率も低下します。
鉄分補給だけでなく、質の良い睡眠も健康維持のために重要です。
良質な睡眠をつくる、3つの習慣
貧血だと睡眠の質が下がり、睡眠が取れないと、血が作られにくくなる。まさに負のスパイラルですね。
それを抜けるために重要なのはやはり、鉄分などの血力アップ栄養素をしっかり摂ること。
そして、こちらの3つもおすすめの習慣です。
・寝る1時間前からはスマホはやめて読書にする
・軽めのストレッチ(5分ほどでもOK)
・呼吸を整える(2秒すって、8秒はく)
リラックス、血行促進、副交感神経が高まるなどの効果で、より良い睡眠を促してくれます。
新しい習慣を取り入れるのは、忙しい中では難しいからこそ、ご自身でできることから1つずつ。ぜひ睡眠の時間と質を意識してみてください!
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#14 鉄分は取りすぎたらダメなの?
#13 美容と貧血って、関係ある?
#12 貧血対策。鉄分だけじゃ足りないの?
医学博士 湯本 優
スポーツメディカルアドバイザー
順天堂大学大学院 医学研究科 博士課程修了。スポーツ医学トレーニング、フィットネス、ニュートリション分野のエキスパート。XTERRAの元日本代表選手。