頭痛と貧血の関係は?
監修: 医学博士 湯本優
頭痛の原因はとても多様ですが、実は大きいと言われているのが 貧血です。
このページではそれについて詳しく解説し、対策までお伝えします。
▼ 貧血(鉄欠乏性貧血)とは?
栄養不足や月経による出血で体内の鉄分が不足すると、赤血球の主成分「ヘモグロビン」が作られにくくなり、血が薄くなります。これが貧血です。
ヘモグロビンの主な仕事は血流に乗って全身に酸素を届けることなので、貧血だと身体中が酸欠になり、高山病のような症状が出てきます。例えば すぐ疲れたり、イライラしたり、手足が冷えたり。頭痛もその典型的な症状のひとつです。
▼ 貧血で頭痛になる仕組み
酸欠の状態をどうにかするために、体がなんとか酸素を全身に届けようとして血管を激しく伸びちぢみさせます。その際に膨らんだ血管が触れた部分が炎症を起こして、頭痛として現れます。
▼ 対策 & 回復法
頭痛が出たら 頭痛薬(抗炎症剤)で痛みを和らげるのがいいです。ただ、原因を解決しないとまた頭痛が起こるので、下記がお勧めです。
① 鉄分・亜鉛・銅・葉酸・ビタミンB12・タンパク質を積極的に摂る
② いつもより多く睡眠をとる
ヘモグロビンをたくさん作りながら、同時に体内の鉄分貯蔵量を増やしたいですね。
栄養摂取には、お食事の改善、サプリ、症状の深刻度によってはお薬(鉄剤)などを活用してください。
また、もし頭痛に困っている方が周りにいらっしゃれば、血力テスト を勧めてみてください。貧血が原因だと気づければ、栄養改善で治すことがきます。登録も費用も不要なので、ご家族・ご友人にも気軽に薦めていただけると嬉しいです。
もっと学ぶ
#21 日本は他国より貧血女性が多い?
#20 鉄分は歯に着色する?
医学博士 湯本 優
スポーツメディカルアドバイザー
順天堂大学大学院 医学研究科 博士課程修了。スポーツ医学トレーニング、フィットネス、ニュートリション分野のエキスパート。XTERRAの元日本代表選手。