キレート鉄ってなに?危険なの?
監修: 医学博士 湯本優
「キレート鉄って、危険ですか?」という質問をいただきました。
キレート鉄とは、サプリ用に開発された新型の鉄分で、非ヘム鉄の吸収を高めるためにキレート(アミノ酸などで包む)加工をしたもののことです。
まだ食品原料としては日本で認可されていないため、主にアメリカを中心とする海外サプリに用いられており、「フェロケル」や「ビスグリシン酸鉄」と表記されていることが多いです。
ヘム鉄よりもさらに吸収率が高いので、リボルではサポートしきれない 血力「1」などのひどい貧血の方に向いていると言われています。
キレート鉄 自体が危険だという報告はありませんが、その吸収率の高さゆえ、過剰摂取や急性の中毒症状などに気をつけないといけません。海外サプリは過剰に配合されていることがとても多いです。
キレート鉄に関しては、臨床でもフェリチン(貯蔵鉄量に関する数値)が異常に上がり、しばらく経っても適正値に下がらず、逆に貧血に関する数値(ヘモグロビン濃度など)が低いまま、という報告もあるようです。
もし鉄を過剰摂取した場合、肝臓に沈着したり、腸の粘膜を壊したり炎症を起こしたりすることもあります。
キレート鉄のサプリをご検討されるなら、医師にご相談の上で、ご自身に合ったサプリと容量・用法を選ばれることをお勧めします。
リボルに配合の「ヘム鉄」は、自然な形で吸収され、でも吸収率が高く副作用もかなり小さい鉄分です。安心してご使用ください!
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医学博士 湯本 優
スポーツメディカルアドバイザー
順天堂大学大学院 医学研究科 博士課程修了。スポーツ医学トレーニング、フィットネス、ニュートリション分野のエキスパート。XTERRAの元日本代表選手。